Ken Smith の Bass Burner Taper Core は、私が 5 弦と 6 弦ベースで長く使っていたニッケルラウンドワウンド弦です。多弦用セットでは、低 B 弦から高 C 弦までの太さが急に変わらず、右手と左手の感触を揃えやすいところが気に入っていました。
ただし、「テンション感が良い」というだけでは弦の特徴を十分に説明できません。同じスケール、音程、ゲージなら、弦に必要な張力は大きくは変わりません。実際の弾き心地には、芯線、巻線、テーパー部分、弦高、ネック、ブリッジ、裏通しの有無などが関係します。この記事では、私が使った 2 セットの具体的なゲージと、Taper Core を選ぶ意味を分けて見ていきます。
使っていた 5 弦と 6 弦セット
Ken Smith の Bass Burner NPS Series には、4 弦、5 弦、6 弦向けの通常巻きと Taper Core があります。私が使っていた仕様は、製品表では次のセットに該当します。
| 用途 | 製品コード | 名称 | ゲージ |
|---|---|---|---|
| 6 弦 | BBL-6TC | Bass Burner Light Taper Core | .030 / .040 / .060 / .080N / .100N / .120N |
| 5 弦 | BBML-5TC | Bass Burner Medium Light Taper Core | .045 / .065 / .080N / .100N / .125N |
Bass Burner はニッケルメッキスチールのラウンドワウンドです。製品説明では巻線長を 38 インチとし、34 インチと多くの 35 インチベースを対象にしています。ただし、裏通しやペグまでの距離が長いベースでは、同じスケール表記でも必要な全長が変わります。
6 弦では BBL-6TC Light を使った
6 弦ベースでは、BBL-6TC の Light セットを使っていました。高 C 弦が .030、低 B 弦が .120 という構成です。6 弦では弦の本数だけでなく、指板の幅、ナット側とブリッジ側の弦間、ミュートする対象も増えます。太いセットを張れば低音が必ず安定するわけではなく、左手の負担と高音弦の扱いやすさも含めて選ぶ必要があります。
私にとって Light は、低 B 弦の存在を残しながら、高 C 弦を使ったコードやタッピングへ移りやすい太さでした。高音側が硬くなりすぎず、6 本を一つの楽器として扱いやすい印象があります。
一方、低 B 弦の張りや音程感を最優先する場合は、.125 や .130 を含む Medium Light、Medium も候補になります。ただし、ゲージを上げるとナット溝、ネックの反り、弦高、オクターブ調整を見直す必要があります。
5 弦では BBML-5TC Medium Light を使った
5 弦ベースでは、BBML-5TC の Medium Light を使っていました。G 弦から低 B 弦まで .045 / .065 / .080N / .100N / .125N です。当時は 5 弦用の Light を見つけられず、このセットを選びました。現在の製品表には、.040–.120 の BBL-5TC Light も掲載されています。
.045–.125 は、一般的な 4 弦の .045–.100 に低 B 弦を加えた感覚へ近く、4 弦から持ち替えても右手の入力を大きく変えずに済みました。私が感じた良さは、単に低 B 弦が硬いことではなく、E 弦から B 弦へ移ったときに感触が急変しにくいことです。
低 B 弦がぼやける場合は、弦だけで解決しようとしない方がよいです。弦高、ネック、サドル、ピックアップ高、アンプ側の低域、演奏位置も確認します。弦は重要ですが、低 B 弦の状態は楽器全体の設計とセットアップの結果です。
Taper Core とは何か
Taper Core は、太い弦のサドルへ乗る部分で巻線を細くした構造です。Bass Burner の N 表記が付いた弦では、セットに応じて A、E、B 弦、または低 B 弦のサドル付近がテーパーになります。
巻線が太いままサドルへ乗る弦に比べ、テーパー部分はサドルへ収まりやすく、折れ曲がる位置を明確にしやすくなります。特に低 B 弦では、太い巻線がサドル上で丸く曲がる状態と、細い部分が接触する状態で、弦の振動やオクターブ調整の感触が変わることがあります。
ただし、Taper Core にすれば発音部分の張力が自動的に増えるわけではありません。張力を主に決めるのは、音程、スケール、弦の単位長さ当たりの質量です。テーパー構造で変わるのは、サドルへの接触、折れ角、サドル後方の柔軟性などであり、その総合的な違いを演奏者が「張りがある」「反応が速い」と感じることがあります。
ニッケルラウンドワウンドとしての特徴
Bass Burner はニッケルメッキスチールのラウンドワウンドです。ステンレス弦と比較すると、一般に指当たりが穏やかで、フレットへの攻撃性も抑えやすい方向です。製品説明でも、ステンレスより滑らかな感触と、フレット摩耗を抑える点が説明されています。
音色は、使うベース、ピックアップ、弾く位置によって変わります。私の印象では、高域だけが強く突出するというより、指弾きでもスラップでも輪郭を残しやすい弦でした。新品時の明るさが落ち着いた後も、多弦間のバランスを保ちやすかったことが、使い続けた理由です。
34 インチと 35 インチで確認すること
製品説明では 38 インチの巻線長により、34 インチと多くの 35 インチベースへ対応するとされています。しかし、スケール長だけで適合を決めることはできません。ブリッジからペグまで、太い巻線部分が必要な位置へ届くかを確認します。
- ブリッジ通しか、ボディ裏通しか
- サドルからボールエンドまでの距離
- ナットから各ペグまでの距離
- テーパー部分がサドル上の適切な位置へ来るか
- シルクや細い芯線がナットより手前へ来ないか
同じ 35 インチでも、裏通しやヘッド形状によって必要な弦長は変わります。現在張っている弦を外す前に、ボールエンドからナット、ペグまでの長さを測る方が確実です。
ゲージを変えたらセットアップも変わる
弦のゲージや構造を変える場合は、ナット、サドル、ブリッジ、トラスロッドの調整が必要になる可能性があります。これは Ken Smith 製ベースに限らず、ゲージや構造を変えるときの基本です。
| 確認項目 | 起こり得る変化 |
|---|---|
| ナット溝 | 太い弦が収まらない、細い弦が動く |
| ネック | 張力差で反り量が変わる |
| 弦高 | ビビりや押弦の重さが変わる |
| オクターブ | ゲージごとにサドル位置が変わる |
| ピックアップ高 | 弦ごとの音量差が変わる |
弦を張り替えた直後だけで判断せず、チューニングを安定させ、ネックと弦高を確認してから比較します。セットアップが崩れた状態では、弦そのものの特徴と調整不足を分けられません。
どのセットを選ぶか
| 重視すること | 検討しやすい方向 |
|---|---|
| 6 弦で高 C 弦を軽く扱う | BBL-6TC Light |
| 5 弦で一般的な 4 弦の感触を残す | BBML-5TC Medium Light |
| 低 B 弦を太くする | Medium Light または Medium |
| 低 B 弦だけテーパーにする | 5N / 6N のセット |
| A、E、B 弦をテーパーにする | 5TC / 6TC のセット |
製品コードが似ているため、購入時は TC と N の違いを確認します。弦数とゲージだけが同じでも、テーパーになる弦の範囲が異なります。価格や在庫だけでなく、自分のブリッジでテーパー部分がどこへ来るかを基準に選びます。
まとめ
私が 6 弦で使っていた BBL-6TC は .030–.120 の Light、5 弦で使っていた BBML-5TC は .045–.125 の Medium Light です。どちらもニッケルラウンドワウンドで、低音側の巻線がサドル付近で細くなる Taper Core を採用しています。
Ken Smith Bass Burner の良さは、低 B 弦だけを強調することではなく、多弦全体を一つの楽器として扱いやすいことでした。ただし、弾き心地はゲージや Taper Core だけで決まりません。スケール、弦長、ブリッジ、ナット、セットアップまで含めて、自分のベースへ合うセットを選ぶ必要があります。
弦
Ken Smith AA-BBM-5TC
.045 / .065 / .085T / .105T / .130T の 5 弦用 Taper Core セットです。Bass Burner 系の弦を選ぶときは、ゲージ、テーパー位置、ブリッジとの相性、在庫を確認してください。
販売ページを見る価格、在庫、仕様はリンク先で確認してください。
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