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Fender Deluxe Active P Bass Special の使用感 – PJ 配列と Bartolini / GOTOH への換装

Fender Deluxe Active P Bass Special は、Precision Bass を土台に、P タイプと J タイプのピックアップを組み合わせたアクティブベースです。私が所有していたのは Fender Mexico の個体で、2010 年の冬頃に購入し、しばらくメインベースとして使っていました。

購入後は、ピックアップを Bartolini に、ブリッジを GOTOH に換装しました。この記事は新品状態の製品レビューではなく、当時の自分がアクティブ PJ ベースに何を求め、どこを変えようとしていたのかを残す所有記録です。改造部品の名前だけで評価するのではなく、ベース全体の信号経路、弾き心地、調整範囲の中で見た方が分かりやすいと思います。

Precision Bass を土台にした PJ 配列

PJ 配列は、ネック側に Precision Bass 型のスプリットピックアップ、ブリッジ側に Jazz Bass 型のピックアップを置く構成です。P ピックアップの太さを基準にしながら、J ピックアップを混ぜて輪郭や硬さを加えられます。

ただし、2 種類のベースを完全に 1 台へ統合できるわけではありません。ボディー、ネック、ピックアップ位置、回路が異なるため、Jazz Bass そのものの音にはなりません。それでも、P Bass の低音を中心に、ブリッジ側の成分を足して音の前後関係を調整できる点は実用的でした。

パッシブからアクティブへ移った理由

このベースを手に入れる前は、主にパッシブベースを使っていました。当時は、アクティブ回路で手元から音を補正できることに強い便利さを感じていました。

アクティブ回路の価値は、単に出力を大きくすることではありません。ベース、ミドル、トレブルなどをブーストまたはカットし、アンプ、DI、オーディオインターフェイスへ送る前の信号を手元で整えられることにあります。一方で、調整範囲が広いことは、常に良い音になることを意味しません。低音や高音を上げすぎれば、単体では派手でも、バンド内では音程や輪郭が見えにくくなります。

アクティブベースは音色の選択肢を増やしますが、その選択を自分で引き受ける必要もあります。アンプ側で作るのか、足元のプリアンプで作るのか、ベース本体で先に作るのか。この個体は、その分担を考えるきっかけにもなりました。

Bartolini ピックアップへの換装

購入後、純正ピックアップから Bartolini のピックアップへ交換しました。ただし、当時の記事には正確な型番を残していません。現在の記事で特定の Bartolini PJ セットの仕様を後付けすることはせず、交換した事実と自分が求めていた方向だけを記録します。

Bartolini に求めていたのは、刺激の強い音というより、太さと滑らかさを持ちながら、アクティブ回路で扱いやすい信号でした。ピックアップは弦の振動を電気信号へ変換する入口です。プリアンプで補正する前の質感を変えたいなら、回路だけでなくピックアップ側を見る必要があります。

ただし、交換後の印象には、ピックアップだけでなく取り付け高さ、弦、アンプ、プリアンプ設定も影響します。「Bartolini だからこの音になった」と単純化するより、信号経路の入口を自分の好みに寄せた改造として捉える方が正確です。

GOTOH ブリッジへの換装

ブリッジも GOTOH 製へ交換しました。こちらもこの記事の元記録だけでは型番を確定できませんが、期待していたのは派手な音色変化より、サドル調整と弦の支持を安定させることでした。

ブリッジ交換では、重量が増えれば必ず音が良くなる、サステインが伸びれば必ず優れている、とは限りません。取り付け寸法、弦間ピッチ、サドルの可動範囲、ボディーとの接触、弦高とオクターブ調整が成立することの方が重要です。

当時は、ベース本体を完成品として受け取るより、ネックとボディーを土台にして、ピックアップ、ブリッジ、回路を自分の用途へ合わせる感覚が強かったのだと思います。

プリアンプ交換は検討段階だった

さらにサーキットを交換する案も考えていました。候補にしていたのは Bartolini NTMB 系や Aguilar OBP-3 です。ただし、この記事から確認できるのは交換を検討していたことまでで、実際に交換した記録ではありません。

プリアンプ交換で変わるのは、EQ の中心周波数や可変幅だけではありません。ポットの配置、電池スペース、キャビティーの大きさ、アクティブとパッシブの切り替え、出力レベル、ノイズ、配線方法まで確認する必要があります。候補名だけで決めず、ベース本体の制約と使い方を先に見るべき改造です。

この個体で分かったこと

要素当時の見方現在振り返って分かること
PJ 配列P Bass の太さと J Bass の輪郭を 1 台で扱いたい万能化ではなく、P を基準にブリッジ側の成分を足す構成として考えると分かりやすい
アクティブ回路手元で音色を広く変えられて便利調整幅が広いほど、アンプやバンド内での基準を決める必要がある
Bartolini太く滑らかな方向へ寄せたいピックアップだけでなく、高さ、弦、回路、後段機器を含めて評価する必要がある
GOTOHブリッジの安定性と調整性を上げたい重量やブランドより、寸法と調整範囲が本体に合うことが重要
プリアンプ候補NTMB や OBP-3 でさらに音を作り込みたいEQ 仕様だけでなく、配線、電源、スペース、出力レベルまで設計対象になる

この個体は、完成された 1 本というより、当時の自分がベースの構造を理解していくための土台でした。ピックアップを変えると入口が変わり、ブリッジを変えると弦の支持と調整が変わり、プリアンプを変えれば本体側で握る音作りの範囲が変わります。その関係を、自分の楽器で試そうとしていたのだと思います。

中古で同型や近いモデルを見る場合

同型の中古個体や、アクティブ PJ 構成の近いモデルを見る場合は、モデル名だけで判断せず、実物の状態を確認する必要があります。特に改造個体は、改造部品のブランド名だけでは品質を判断できません。

  • シリアル番号と製造時期、元の仕様が一致しているか
  • ピックアップとプリアンプの正確な型番が分かるか
  • 各ノブの役割と、センタークリックの有無を説明できるか
  • 電池ボックスとキャビティー内に液漏れ、雑な配線、絶縁不良がないか
  • アクティブ回路のノイズ、ガリ、出力差がないか
  • ブリッジの取り付け位置、弦間ピッチ、オクターブ調整に余裕があるか
  • ネック、トラスロッド、フレット、ナットなど、改造と無関係な基礎状態に問題がないか

改造部品は価値を自動的に上げるものではありません。何を解決するための改造で、元に戻せるのか、調整と修理を誰が行ったのかまで確認した方が安心です。

参考情報

まとめ

Fender Deluxe Active P Bass Special は、Precision Bass を基準に、J タイプのピックアップとアクティブ回路による調整幅を加えた実用的なベースでした。私の個体は、さらに Bartolini ピックアップと GOTOH ブリッジへ換装しています。

この個体を振り返ると、当時求めていたのは多機能さだけではありません。P Bass の太さを残しながら輪郭を足し、ピックアップ、ハードウェア、回路を自分の演奏環境へ合わせていくことでした。

交換部品の名前だけでは、その改造が良いかどうかは決まりません。どの問題を解決するために変更し、ベース全体の信号経路と調整範囲がどう変わるのかを見る必要があります。この Fender は、その考え方を自分で試していた時期の記録として残る 1 本です。

Fender
7250M
ベース弦

Fender 7250M Nickel Plated Steel Bass Strings

ベース本体や改造部品を比較するとき、弦の状態と種類も印象に影響します。ピックアップやブリッジ交換の前後を比べるなら、弦の条件も揃えて確認した方が判断しやすくなります。

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