Cisco 1812J は古いルーターですが、自宅検証や Cisco IOS の学習用として使っていた時期があります。当時、IOS イメージを更新しようとしたところ、搭載されていたコンパクトフラッシュの容量が足りず、CF を交換する必要がありました。
この記事は、現行機器の推奨手順というより、古い Cisco ルーターを検証機として扱う時の保守メモです。中古機器や検証機で作業する場合は、元の CF と IOS イメージを必ず退避し、起動不能になっても復旧できる前提で進めます。
Cisco 1812J の CF 交換では、元の起動メディアを保管し、新しい CF をフォーマットし、TFTP などで IOS イメージを転送して起動確認します。IOS イメージはライセンスや入手権限のあるものを使用し、検証機でも作業前のバックアップを残すことが重要です。
前提
元記事では、自宅のインターネット接続ルーターとして使用していた Cisco 1812J を対象にしています。もともとは Cisco の学習用に中古で購入した機器でした。
当時搭載されていた CF は 32MB で、使いたい IOS イメージを格納するには容量が足りませんでした。そのため、市販の CF へ交換し、IOS イメージを転送して起動する流れを試しました。
- 対象は古い Cisco 1812J です。
- 作業は検証機・中古機器向けの保守メモです。
- 元の CF は復旧用として必ず保管します。
- IOS イメージは正式な権限に基づいて入手したものを使用します。
- 作業中に起動不能になる可能性があるため、業務機器では正式な保守手順を優先します。
元の CF で起動して状態を確認する
まず、交換前の CF で起動し、現在の状態を確認します。起動できる状態のうちに、IOS イメージ名、flash の空き容量、起動設定を確認しておきます。
show version
dir flash:
show bootvar
show running-config | include ^bootこの時点で、元の CF に入っている IOS イメージ名や boot system の指定を控えておきます。復旧時に必要になるためです。
元の CF を保管する
交換作業では、新しい CF を使いますが、元の CF は消さずに保管します。古い機器では、想定した CF が認識されない、IOS イメージが起動しない、boot 指定が合わないといったことが普通に起こり得ます。
元の CF が残っていれば、少なくとも交換前の状態へ戻す余地があります。検証作業では、この退避がかなり重要です。
新しい CF をフォーマットする
新しい CF を装着したら、Cisco IOS 側から flash として認識できることを確認し、必要に応じてフォーマットします。
dir flash:
format flash:
dir flash:元記事では起動したまま CF を入れ替える流れで作業していましたが、これは機器や状態によって安全とは限りません。実機で行う場合は、対象機器の扱いを確認し、検証機であっても破損や起動不能のリスクを前提にしてください。
TFTP で IOS イメージを転送する
新しい CF を認識できたら、TFTP サーバーから IOS イメージを転送します。事前にルーターへ IP アドレスを設定し、TFTP サーバーへ到達できる状態にしておきます。
ping <TFTP_SERVER>
copy tftp: flash:copy tftp: flash: を実行すると、TFTP サーバーのアドレス、転送するファイル名、保存先ファイル名などを聞かれます。転送中に電源を落とすと作業が最初からやり直しになるため、電源とネットワーク接続が安定した状態で行います。
boot system を確認する
IOS イメージを転送しただけでは、必ずそのイメージで起動するとは限りません。必要に応じて boot system を指定し、startup-config に保存します。
configure terminal
boot system flash:<IOS_IMAGE_NAME>
end
write memory
show bootvar既存の boot system が残っている場合は、古いイメージ名を参照していないか確認します。複数の boot system 行があると、起動順序の理解が曖昧になりやすいので注意します。
再起動して確認する
設定を保存したら再起動し、新しい CF と IOS イメージで起動できるか確認します。
reload
show version
dir flash:
show bootvar起動後は、IOS バージョン、flash 内のファイル、boot system の状態を確認します。問題があれば、元の CF に戻せるようにしておくのが安全です。
出荷時期によるメモリとフラッシュの違い
Cisco 1812J は、出荷時期によってメモリとフラッシュ容量が異なる個体がありました。元記事では、次のような違いをメモしています。
| 項目 | 旧 | 新 |
| メモリ | 128MB | 256MB |
| フラッシュ | 32MB | 64MB |
新しい IOS イメージは、機種、メモリ、フラッシュ容量、ライセンス、サポート状況によって利用可否が変わります。無理に入れられる場合でも、コマンドが使えない、動作が不安定になる、といったことがあるため、対象機種に合ったイメージを使うべきです。
まとめ
Cisco 1812J の CF 交換は、古い機器を検証機として延命するための作業です。元の CF を保管し、新しい CF をフォーマットし、正式に入手した IOS イメージを TFTP で転送し、boot system と起動状態を確認する流れになります。
古い Cisco 機器は学習用途として面白い一方で、現行の運用機器として扱うにはリスクがあります。検証機として触るなら、復旧手段を残しながら、起動メディア、IOS イメージ、boot 設定の関係を理解する題材として見るのが良いと思います。
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