日本の政治の問題を考える時、政治家だけを責めても不十分だと思います。もちろん政治家には大きな責任があります。権力を持ち、政策を決め、説明責任を負う立場だからです。
しかし、その政治家を選んでいるのは有権者であり、政治家の振る舞いを許しているのも社会です。政治の質は、政治家だけでなく、有権者の期待、投票行動、社会の価値観によって作られます。
元記事で書きたかったのは、政治家だけが特殊に悪いのではなく、会社や組織でも見かける日本的な政治文化が、国政にもそのまま現れているのではないか、ということです。
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政治家は社会から切り離された存在ではない
政治家を批判する人は多いです。実際、批判されるべき政治家も多いと思います。
ただ、政治家はどこか別世界から突然現れるわけではありません。有権者の支持、政党組織、業界団体、地域社会、メディア、選挙制度の中から出てきます。
つまり、政治家の質は、その社会の価値観や判断力をかなり反映しています。政治家だけを切り離して叩いても、同じような政治家を生み出す社会側が変わらなければ、構造は大きく変わりません。
政治文化は会社や組織にも現れる
元記事では、政治の問題として次のような傾向を挙げていました。
- 出る杭を叩く
- 物事の評価が苦手
- 権力があれば理不尽なことを強いても問題にならないと思う
- 集団になると村化する
- 他者に対して排他的になる
- 創造より権力闘争に終始する
これは政治家だけの話ではありません。会社や地域、組織の中でもよく見る光景です。新しい意見を潰す。肩書きで物を言う。異質な人を排除する。実績より根回しが評価される。こうした文化は、政治にもそのまま現れます。
出る杭を叩く社会では改革は進みにくい
改革には、既存の仕組みを疑う人が必要です。しかし、出る杭を叩く文化が強い社会では、そういう人ほど潰されやすくなります。
政治でも企業でも、新しいことを言う人は面倒な存在として扱われがちです。既存の秩序を乱す人、空気を読まない人、現実が分かっていない人として処理されます。
その結果、変化を起こす人ではなく、波風を立てない人、調整だけがうまい人、既存構造に従順な人が残りやすくなります。これでは政治の質も上がりません。
評価が苦手な社会では人気と実力が混ざる
政治を良くするには、政策、実績、説明責任を評価する必要があります。しかし、日本社会は物事を構造的に評価することがあまり得意ではないように感じます。
雰囲気、人柄、知名度、所属政党、地元への利益誘導、テレビでの印象。こうしたものが評価に混ざりやすい。
もちろん政治家に人柄や印象が不要という話ではありません。ただ、それが政策評価や責任追及より優先されると、政治は良くなりません。
権力への距離感がおかしい
日本社会には、権力を持つ側に甘く、下に厳しい傾向があるように感じます。会社でも、肩書きがある人の理不尽がなぜか通ってしまうことがあります。
政治でも同じです。権力者に対して本来必要な監視や批判が弱くなり、逆に弱い立場の人や異質な人には厳しくなる。
民主主義では、権力者こそ厳しく見られるべきです。権力を持つ人に甘い社会では、政治の腐敗や無責任は止まりにくくなります。
国民性ではなく政治文化として見る
ここでいう国民性は、民族的な性質を雑に決めつける話ではありません。政治文化、組織文化、社会的な価値観の話です。
どのような人が評価されるのか。どのような発言が許されるのか。どのような権力行使が見逃されるのか。どのような失敗が責任追及されるのか。
こうした積み重ねが、政治家の振る舞いを作ります。だから、政治を変えるには、政治家だけでなく、社会の評価基準も変える必要があります。
政治家だけを責めても変わらない
政治家を批判することは必要です。しかし、それだけでは不十分です。
有権者が短期的な利益だけを求めるなら、政治家もそう動きます。説明責任を求めないなら、政治家は説明しなくなります。権力者に甘いなら、権力者は責任を取らなくなります。
政治の質は、社会の要求水準によって決まります。政治家だけを責めて、自分たちの投票行動や評価基準を見直さないなら、同じ問題は繰り返されます。
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まとめ
日本の政治の問題は、政治家だけの問題ではありません。政治家を生み出し、選び、許している社会側の問題でもあります。
出る杭を叩く、評価が苦手、権力に甘い、集団が村化する、異質なものを排除する。こうした組織文化や政治文化は、会社にも政治にも共通して現れます。
政治を変えるには、政治家を批判するだけでなく、有権者自身の評価基準、投票行動、権力への距離感を変える必要があります。政治の質は、社会の質から切り離せないのだと思います。


