Windows 10 では、通常の利用でルーティングを意識することはあまりありません。多くの場合、既定ゲートウェイが 1 つ設定されていれば通信できます。
ただし、複数の NIC を持つ PC、VPN 接続、検証用ネットワーク、複数のルーターが存在する環境では、特定の宛先だけ別のゲートウェイへ流したいことがあります。その時に使うのがスタティックルートです。
現在のルートを確認する
まず、現在のルーティングテーブルとネットワークインターフェイスの状態を確認します。PowerShell またはコマンドプロンプトを管理者として開きます。
route print
ipconfig /allroute print では、IPv4 ルートテーブル、既定ゲートウェイ、インターフェイス番号、永続ルートを確認できます。複数 NIC の環境では、どのインターフェイスからどの経路へ出ているのかを見ることが重要です。
スタティックルートを追加する
次は、192.168.200.0/24 宛ての通信を 10.0.200.1 へ向ける例です。
route -p add 192.168.200.0 mask 255.255.255.0 10.0.200.1-p オプションを付けると、ルートが永続化されます。永続化されたルートは、Windows を再起動しても残ります。一時的な切り分けだけで使う場合は、-p を付けない方が安全です。
| 要素 | 意味 |
|---|---|
| 192.168.200.0 | 宛先ネットワーク |
| mask 255.255.255.0 | 宛先ネットワークのサブネットマスク |
| 10.0.200.1 | ネクストホップとなるゲートウェイ |
| -p | 再起動後も残す永続ルート |
追加後に通信経路を確認する
ルートを追加した後は、ルーティングテーブルに反映されているか、実際の通信が期待した経路を通るかを確認します。
route print
ping 192.168.200.1
tracert 192.168.200.1通信できない場合は、Windows 側のルートだけでなく、ネクストホップ側の戻り経路も確認します。片方向だけ経路があっても、戻りの通信が成立しなければ疎通できません。
不要になったルートを削除する
不要になったスタティックルートは削除します。特に -p で永続化したルートは、検証後に残したままにすると後から原因が分かりにくくなります。
route delete 192.168.200.0削除後は、もう一度 route print を実行し、永続ルートから消えていることを確認します。
複数 NIC 環境ではメトリックも見る
Windows に複数の NIC がある場合、スタティックルートだけでなくインターフェイスメトリックも関係します。どの経路が優先されるかは、宛先の一致度、ルートのメトリック、インターフェイスメトリックによって決まります。
スタティックルートを追加しても期待した経路を通らない場合は、より具体的なルートが存在しないか、既定ゲートウェイが複数設定されていないか、VPN クライアントがルートを追加していないかを確認します。
参考書籍
Windows / ネットワーク関連書籍
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