リーガルリリーを聴いたとき、こういうバンドサウンドは久しぶりだと思いました。
ただ、単に懐かしいわけではありません。ギター、ベース、ドラム、歌というかなり素朴な編成なのに、音の立ち方は古くなく、むしろ真新しく感じます。スリーピースバンドのいいところが、かなり素直に出ているバンドだと思います。
リーガルリリーの音が刺さった理由
リーガルリリーは、たかはしほのかの歌とギターを中心にした日本のガールズバンドです。ジャンルとしてはオルタナティヴ・ロックやインディー・ロックの文脈で語られますが、聴いた印象としては、分類よりも先に「音の芯」が来ます。
ギターの音は細すぎず、かといって過剰に太くもない。ボーカルは繊細ですが、弱いわけではない。むしろ、線の細さをそのまま武器にして、曲の中心に立っている感じがあります。
このバランスが良いです。陳腐にならず、万人受けを狙いすぎず、それでも曲としては届きやすい。シンプルで伝わりやすい楽曲が刺さります。
スリーピースの余白がある
スリーピースバンドは、音数を増やせばよいわけではありません。少ない編成だからこそ、どの音を鳴らすか、どこを空けるかが見えやすくなります。
リーガルリリーの音には、その余白があります。ギターが前に出るところ、歌が浮くところ、リズムが支えるところがわかりやすい。派手な技巧で押し切るのではなく、バンドとしての輪郭で聴かせている印象です。
だから、バンドをやりたい若者が増えそうだと思いました。大げさな機材や複雑な構成がなくても、曲と音の立て方でここまで届くのだと感じられるからです。
「1997」から感じる天才感
特に印象に残ったのは「1997」です。タイトルからして個人的な時間を感じますが、曲としては個人の感覚をそのまま閉じ込めず、バンドの音として外に開いています。
こういう曲は、うまく整理しすぎると魅力が薄くなります。少し危うさがあり、少し未完成な感じもあり、それでも曲として成立している。そのあたりに天才感があります。
今のままを進化させてほしい、と思えるバンドです。見つけられてよかったです。
聴いてみる
まず聴くなら、リーガルリリーの「1997」から入るのがわかりやすいと思います。YouTube では公式 MV やライブ映像を検索できます。
参考音源
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