CentOS 5 で Dovecot を構成する場合、IMAP / POP3 の受信サーバーとしての役割に加えて、認証をローカルユーザーで行うのか、LDAP と連携するのかを分けて考える必要があります。
この記事では、CentOS 5 世代の Dovecot メール受信サーバーを、LDAP 連携と IMAP / POP3 の観点で確認します。
Dovecot の役割
- IMAP / POP3 でメールボックスを提供する
- 認証方式を決める
- メール保存形式と場所を決める
- Postfix など配送側との責務を分ける
Postfix は配送側、Dovecot は受信・参照側です。両者を混ぜると、配送問題なのか認証問題なのか分かりにくくなります。
設定を確認する
dovecot -n
grep -E "^(protocols|mail_location|auth|passdb|userdb)" /etc/dovecot.confIMAP / POP3 を有効にする
sudo cp -a /etc/dovecot.conf /etc/dovecot.conf.bak.$(date +%Y%m%d%H%M%S)
sudo sed -i 's/^#protocols =.*/protocols = imap pop3/' /etc/dovecot.conf実際の設定ファイルは環境によって差があります。既存設定を確認してから変更します。
LDAP 認証との関係
LDAP を使う場合、Dovecot 側だけでなく、OS 側の LDAP 参照設定、PAM、NSS、証明書検証も関係します。
grep -i ldap /etc/dovecot.conf
getent passwd someuser
id someuserまず OS 側で LDAP ユーザーを引けるかを確認し、その上で Dovecot の認証設定を確認します。
サービス起動とログ確認
sudo service dovecot restart
sudo chkconfig dovecot on
tail -f /var/log/maillogログインできない場合は、Dovecot のログ、PAM、LDAP 参照、メールボックスの権限を分けて確認します。
現在の視点での注意点
CentOS 5 の Dovecot は古く、現在の TLS 設定や認証方式の基準とは合わない点があります。新規構築ではなく、既存環境の構成把握や移行前の棚卸しとして読むのが適切です。
Postfix / Dovecot / LDAP / Maildir の関係
メール環境では、Postfix と Dovecot の役割を分けて見る必要があります。Postfix はメールを受け取り配送する MTA であり、Dovecot はユーザーが IMAP / POP3 でメールボックスを読むためのサーバーです。LDAP はユーザー情報や認証情報の参照先として関わります。
- Postfix は受信・配送を担当する
- Dovecot は IMAP / POP3 でメールボックスを公開する
- LDAP はユーザー情報や認証情報の参照先になる
- Maildir は実際のメール保存形式として使われることがある
この関係を混同すると、配送できない問題とログインできない問題を同じものとして扱ってしまいます。メールが届かないのか、届いているが読めないのか、認証で失敗しているのかを分けて確認します。
切り分けの順序
Dovecot 側の確認では、プロセス、待ち受けポート、設定、認証、メールボックスの順に確認します。
service dovecot status
netstat -lntp | egrep ":143|:110|:993|:995"
dovecot -n
grep -i ldap /etc/dovecot.conf
getent passwd user01
ls -la /home/user01/Maildir
tail -f /var/log/maillogまとめ
CentOS 5 の Dovecot 構成では、配送を担う Postfix、受信・参照を担う Dovecot、ユーザー情報を持つ LDAP を分けて考えることが重要です。ログインできない、メールが見えない、配送されないという問題は、それぞれ原因の層が違います。
関連する記事
- CentOS 5 サーバー管理ガイド
CentOS 5 系記事のハブです。 - CentOS 5 Postfix 外部用メールサーバー構築 – インターネット配送の基本
メール配送側の Postfix 設定です。 - CentOS 5 LDAP 参照設定 – setup コマンドで LDAP クライアントを構成する
LDAP クライアント設定の記事です。
参考書籍
Postfix の配送経路、リレー、ログ確認、メールサーバー運用を深く確認したい場合の参考書籍です。
Amazon で見るこのリンクは Amazon アソシエイトリンクです。

