Fernando Lamadrid は、派手な見せ場だけで押し切るタイプというより、曲の空気を作りながらベースを前に出せるプレイヤーです。確認した動画は BassTheWorld.com 投稿の BASSIST FERNANDO LAMADRID – INICIÁTICO で、現在も再生と埋め込みが可能な状態でした。
この動画で面白いのは、ベースソロだけが独立して目立つのではなく、曲そのものの温度や間合いとつながって聞こえるところです。テクニックを見せるための演奏というより、曲の輪郭を保ったまま、必要なところで低音が少し前に出てくる。そのバランスが印象に残ります。
ベースが曲の温度を決めている
Fernando Lamadrid の演奏を聴くと、ベースが低音を支えるだけでなく、曲全体の温度を決めていることが分かります。音数を詰め込むよりも、どこで動き、どこで引くかの判断が中心にあります。ベースが前に出る場面でも、曲から離れて技巧だけを見せる方向には寄りすぎません。
この手のフュージョン寄りの演奏では、ベースが少し動くだけで曲の印象が大きく変わります。低音が重くなりすぎると全体が鈍くなり、逆に軽すぎるとソロやメロディが浮いてしまいます。Lamadrid の演奏は、その中間の置き方がうまいところに魅力があります。
ベースソロが曲から浮かない
ベースソロは、弾きすぎると急に別の曲のように聞こえることがあります。低音楽器が高い音域へ移動したり、音数を増やしたりすると、曲を支えていた役割が一時的に薄くなるからです。そこで重要になるのは、ソロの中でもリズムの重心を残せるかどうかです。
Lamadrid のソロは、前に出ても曲の流れから完全には切り離されません。フレーズの細かさよりも、バンド全体の流れの中でどう戻ってくるかが聴きどころです。ソロを「見せ場」としてだけでなく、曲の展開の一部として扱っているところが、センスの良さにつながっています。
スラップや速さより配置を見る
タグとしてはスラップやフュージョンで整理できますが、この記事で見たいのは奏法名そのものではありません。どの奏法を使っているかよりも、その音が曲のどの位置に置かれているかが重要です。低音の隙間に装飾を入れるのか、フレーズの終わりで次の展開を作るのかで、同じ音数でも印象は変わります。
ベースの上手さは、速さや派手さだけでは測れません。音の短さ、休符、低音の戻り方、ドラムとの距離感まで含めて、曲の推進力になります。Lamadrid の演奏は、そのあたりを確認する素材として聴くと分かりやすいです。
プロフィールは断定しすぎない
Fernando Lamadrid については、日本語で確認しやすい情報が多いタイプのベーシストではありません。そのため、記事では出身や経歴を無理に広げるよりも、確認できる演奏をもとに、どこが魅力なのかを整理した方が安全です。
動画タイトルの INICIÁTICO からも分かるように、ここで扱っているのは単なるデモ演奏ではなく、曲として組まれた演奏です。プレイヤー紹介として見る場合も、肩書きより先に、曲の中でベースがどう機能しているかを見る方が実感に近いと思います。
参考リンク
まとめ
Fernando Lamadrid の魅力は、クールな曲作りと、曲から浮かないベースソロの置き方にあります。テクニックを見せる場面があっても、低音の役割や曲の温度を失わないため、演奏全体が自然に聞こえます。
ベース演奏を聴くときは、音数や速さだけでなく、どこで前に出て、どこで引くかを見ると面白くなります。Lamadrid の演奏は、その判断を確認する入口としてちょうどよい題材です。
作品
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