手当たり次第に書くんだ

飽きっぽいのは本能

食への向き合い方

私は、食べることとお酒を飲むことが大好きですが、単なる美味しさだけを追求しているわけではありません。もちろん、美味しさは重要ですし、不味いものをあえて食べることはないかもしれません。でもちょっとだけ苦手だとか、ちょっと物足りないとか、そういった感覚には、更に食を知れる可能性があると思っています。

例えば、一般的に苦手とされる味や風味には、苦味、野菜の青臭さ、魚介類の生臭さ、発酵食品の強い匂い、などがあるかと思います。

ちなみに私の場合、基本的に嫌いな食べ物はありません。なぜこのような感覚でいられるかというと、ちょっと苦手だなと思うものにも、しばらく付き合っているとその良さを理解できるようになってくるということです。このためには、いくつかコツがあります。それを美味しく食べている人がどのような場面でどのような食べ方をしているかを知ること、それの栄養価を知ること、食の組み合わせを知ること、食のなりたちを知ること、そしてそれを言語化して説明可能にすることです。

苦手なものによく登場するパクチーを例に挙げてみましょう。私はパクチーをカメムシの匂いがするハーブだと思っていますし(以降は青臭さと言います)、実際にそう思って苦手な人も多いでしょう。パクチーは東南アジアの熱帯地域の料理によく利用されるハーブであり、料理に使われる複雑な香辛料の一部でもあります。みんなが大好きなカレーにもコリアンダー(実だけですが)として入っていますよね。このように香辛料が複雑に使われた料理にパクチーが入ることで、何とも言えないフレッシュな風味が追加され、料理に奥深さを与えています。一方で、パクチー以外では風味が弱すぎて、他の強い香辛料に負けてしまうと思います。また、パクチーにはビタミン C, E, K のほか、βカロテンや鉄分、カリウム、食物繊維などが豊富に含まれます。加熱するとビタミン類が流出するため、生の状態で食べるとより多くの栄養を摂取することができます。

どうでしょう?このように理解することで、少しはパクチーの有用性が理解できたのではないでしょうか。

このように考えることは、他の食べ物を食べるときも同じように考えることができます。個人的に思うところとして、何かの苦手な食べ物がある人は、単体に意識を向けすぎなのだと思います。料理は人の偉大な知恵であり、食料がない時期にも食べられるものの幅を広げるためのものです。それにより様々な栄養を摂ることが可能となりました。一方で、シンプルだと思われる料理も実は複雑な側面があると思っています。例えば、魚を焼いて食べるにしても、焼き方によっては魚の様々な部位の旨みが強調され、その中には苦味も含まれますし、焼くことによって纏う香りも複雑です。

よく、栄養士さんに「バランスよく食べましょう」と言われますよね。実際、これ以上の食に対するアドバイスは存在しないと思います。このため、子供から大人までいくつになってもこのように言われるのだと思います。個人的な意見ですが、人間は非常に複雑な生き物ですので、その複雑性を維持するには複雑で多様な栄養を摂ることが望ましいのだと思います。

好き嫌いはどうしても存在すると思いますが、私はこれまで記載した通り、それが自分の体に栄養的にどのように役立つのか、その料理の文化的背景はどうだとか、そう言ったことを想像することで、表面的なことに捉われずに食に向き合うことができています。また、美味しく食べるには体調も重要であることを理解する必要がありますし、本当にアレルギーだと思うならば、それを食べないことも当たり前の判断となります。

最後に、皆さんの充実した食を願っています。

食への向き合い方

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