最近の Ubuntu アップデート以降、netplan apply 実行時に以下の警告が出るようになりました。
sudo netplan apply WARNING:root:Cannot call Open vSwitch: ovsdb-server.service is not running.原因と現状
これは、Open vSwitch(OVS)関連のサービスが動作していないことを示す警告です。
Ubuntu の netplan は内部的に OVS をサポートしており、システム上で ovsdb-server が起動していないと、このようなメッセージを出すようになったようです。
実際、OVS をまったく使っていなくてもこの警告が出るケースがあります。netplan 側の仕様変更による副作用でしょう。
対応策
気にならない場合は、放置で構いません。この警告が出てもネットワーク設定自体には問題ありません
もしログに毎回出るのが気になる場合は、以下のコマンドで解消できます。
sudo apt install openvswitch-switchこれにより ovsdb-server.service が導入・有効化され、警告は出なくなります。
構造的な違和感
「使っていないのに OVS を入れないと静かにならない」というのは、どうにも腑に落ちない構造です。
もしそうまでして openvswitch-switch を入れる必要があるなら、いっそ最初から OVS が標準ブリッジでもいいのでは?と思ってしまいます。
というのも、Open vSwitch は Linux Bridge よりも構造的に優れており、OpenFlow、VXLAN、DPDK、QoS など、現代の仮想化環境に必要な機能を標準で備えています。
それを最初から「当たり前」として扱う方が筋が通っているでは?
将来的な理想
個人的には、Linux Bridge をやめて Open vSwitch を標準化するか、あるいは bridge backend を切り替え可能 にしてほしいと感じます。
たとえば、netplan の設定で以下のように選べるようになる世界です。
network:
version: 2
renderer: networkd
bridge_backend: ovsさらに言えば、DPDK 対応版 (openvswitch-switch-dpdk) を選べるオプションもあると嬉しい。
KVM のデフォルトブリッジも OVS に対応してくれれば、ネットワーク仮想化まわりがずっと一貫性を持つはずです。
まとめ
- 警告は OVS のデーモンが動いていない というだけの話。
- 放置しても問題なし。
- 気になるなら
sudo apt install openvswitch-switchで解消。 - ただし、根本的には「OVS を標準化する」か「切り替え可能にする」ほうが筋が良い。


