2024/8/5 はとんでもない大暴落になりましたね。
この大暴落の原因には以下のような要因が言われています。
- サームルールの発動
- 逆イールドの解消
- 上記に起因する米国の景気後退懸念
- 米国の利下げ
- 日銀の利上げ
- 上記に起因する円キャリートレードの解消
私見としては、今のタイミングでの日銀の利上げは歓迎です。そう思う最も強い理由は、アベノミクスのマイナス金利、ゼロ金利に不快感が強いからです。
では、なぜ、日本はマイナス金利、ゼロ金利政策をとってきたのでしょうか。
それは、日本の主要な大企業はほとんどが輸出系製造業だからです。これらの企業は、自国通貨安になると、国際的な競争力が上がり、売り上げが上がります。このため、日本は自国の企業を守るために低金利政策を推進してきました。これは副次的に自民党の企業献金(裏金)問題にも関係しており、汚職の背景にもなっています。
自国通貨安は、近隣窮乏化と言われ、輸出の競争力が増し、前述の通り、売り上げが上がり、そして株価も上がります。確かに、これは株高をもたらします。
しかし、これを日常生活に落として考えると、スーパーの安売りです。でもこれは永遠には続きません。これは外的要因に依存しており、それが崩れるとその企業、または国の可処分所得が減るからです。そのような企業は長続きせず、状況によっては従業員が離れ、さらに投資家も離れていくでしょう。
では円高だとした場合、どうでしょうか。この場合、輸出企業の売り上げが落ち、日本のような製造業体質の国は、高い損失を支払うことになります。今回の暴落のようにです。
では、通貨の適正値はどこだろう?と多くの人が思うでしょう。これは市場が決定します。暴騰になろうが、暴落になろうが、必ず、いつかは適正値に戻るのです。つまり、振り幅が大きいと必ず反対の大きい動きが出てくるように、変動相場制は機能するようにできています。
私は、今の日本は円高の状況にこそ、日本の真価が試されると思っています。これは輸出系製造業依存の経済からの脱却を必要とします。円安、円高は必ず繰り返すのに、円高では何もできないというのは、日本の怠慢でしかありません。
この「円安、円高は必ず繰り返す」が最も重要です。これによって、恩恵、または損失を受けるセクターが循環するのです。つまり、セクターローテーションです。これは長期のサイクルなので、にわかの個人投資家では理解するのが難しいと思います。しかしこれによってバランスが保たれるのです。