先日の中国鉄道事故を巡る中国政府の対応は、中国の情報規制とインターネットの本質的な矛盾を浮き彫りにしたと感じています。
インターネットの原点に立ち返ると、それには情報の自由と多様性が基盤にありますが、中国の場合、それが社会主義的な情報規制と相反しています。中国政府は現状の社会主義体制を維持しつつ、インターネットの利便性も享受したいという方針を採っていますが、その実現手段として国家による厳格な規制と検閲が取られています。しかしこれは多くの矛盾を孕んでおり、最終的には機能しなくなる可能性が高いと思います。
個人的な見解として、「自由で多様性に富んだインターネットの世界が望まれる一方で、権力者を守るための情報規制」は不可能に近いものがあります。今回の鉄道事故でも、中国政府の強硬な規制が世論のコントロールをより難しくしたと考えられます。 もちろん、国家の事情や文化は異なりますので、一概に言えることではありません。また、社会主義と民主主義の対立ではなく、技術革新によって政治体制が変化する現代において、より柔軟なアプローチが求められるでしょう。この課題は日本においても同様だと思います。
中国鉄道事故が浮き彫りにした中国のネット規制の傲慢さ