最近感じるのは、電通が出資する企業の多くに見られる共通点として、「本業の専門性や内製化の意識が著しく低い」ということだ。
電通系の企業では、サービスやプロダクトを内製で生み出す文化がほとんど育っていない。多くのことを外注に依存するため、結果として社内に専門知識や技術力が定着しないまま年月が過ぎる。外注に依存し続けることで、最新技術や知識への追随が困難になり、知識や文化が 10 年ほど古い状態のまま止まってしまう。
こういった企業では、外部から見ると華やかで最先端のように見えるプロダクトを提供していることも多いが、内部的には非常に古い思想や手法で動いていることが珍しくない。実際に突っ込んだ話をすると途端に対応できなくなることが多く、本質的な技術的課題や市場変化に柔軟に対応できない脆弱さを抱えている。デ○○○○○○ジなんかも電通の劣化版みたいな感じだと思う。
最近はこうした構造的な問題に気づき、電通から距離を置き、「内製化」を進めて本質的な専門性を高めようとする企業も現れている。今後のビジネス環境を考えると、やはり外注依存ではなく、内製化によるナレッジの蓄積や専門性向上が企業の持続的な競争力の源泉となるだろう。
「華やかさ」と「本質的な強さ」は必ずしも両立しない。企業が長期的な競争力を保つためには、外注依存から脱却し、自前で考え、自前で作れる文化を育てることが必要だと強く感じている。
電通が出資している企業は電通と似ている