手当たり次第に書くんだ

飽きっぽいのは本能

VyOS ISO イメージの入手方法 – Rolling / Stream / LTS の選び方

VyOS を新規に導入する時は、先に利用目的と許容できる変更頻度を決めます。単に新しい ISO イメージを選ぶのではなく、検証用の Rolling、次期 LTS を評価する Stream、長期運用向けの LTS では、更新方針と入手条件が異なります。

この記事では VyOS 1.5 系を主な対象として、公式の配布種別、ISO イメージの入手経路、仮想環境での形式選択、Minisign による署名検証、導入前に記録する項目を確認します。配布方法は変更される可能性があるため、実際の取得時には公式ページの案内を優先してください。

最初に配布種別を選ぶ

配布種別主な用途更新と安定性入手対象
Nightly / Rolling機能検証、不具合調査、ラボ最新変更を取り込むため、回帰や仕様変更を許容する一般公開
Stream次期 LTS の事前評価、非重要環境四半期単位を目安に公開される技術プレビュー一般公開
Release Candidate / Early Production Accessリリース前検証、冗長化された非重要環境機能凍結後の候補版として残存不具合を確認する公開時期と条件を公式案内で確認
LTS企業ネットワーク、ISP、停止を抑えたい本番環境機能追加を抑え、保守とセキュリティ更新を重視する購読者、貢献者、対象組織

Rolling は新機能を早く確認できますが、アップロード前の手動試験を前提とした配布ではありません。自動テストは実施されていても、本番利用では自分の設定を使った起動、通信、設定移行の検証が必要です。

長期運用するルーターでは、入手しやすさだけで Rolling を選ばず、停止許容時間、冗長化、更新試験、切り戻し方法まで含めて判断します。

公式の入手経路

必要なイメージ入手先確認すること
Rolling の ISOVyOS Community の Nightly Buildsビルド日時、ISO、対応する .minisig
LTS、hot-fix、EPAVyOS Support Portal契約または対象資格、対象バージョン、更新方針
仮想マシン用イメージVyOS Support PortalISO、QCOW2、クラウド用イメージの違い
ソースからのビルドvyos/vyos-build対象ブランチ、ビルド環境、成果物の保守責任

非購読者が参照できる Rolling のソースと、LTS の入手条件は同じではありません。ソースからのビルドも選択肢ですが、公式 LTS イメージを取得する手順の単純な代替ではなく、ビルド環境と生成物を自分で管理する運用になります。

ISO と仮想マシンイメージを選ぶ

物理機、任意のハイパーバイザー、手動インストールでは、通常は generic-amd64.iso を使います。ISO はライブ起動した後に install image を実行し、内蔵ディスクへインストールする形式です。

KVM や Proxmox では、入手できる場合は QCOW2 イメージも候補です。公式ドキュメントでは、Proxmox 向け QCOW2 を KVM でも利用でき、cloud-init を含むと案内されています。既存の仮想基盤テンプレートと cloud-init を使うなら、ISO から毎回インストールするより運用しやすい場合があります。

形式向いている場面注意点
ISO物理機、VM の手動導入、ライブ起動試験インストール先ディスクとコンソール方式を確認する
QCOW2KVM、Proxmox、テンプレート展開cloud-init、ディスク拡張、NIC 順序を確認する
クラウド用イメージAWS、Azure、その他の対応クラウドマーケットプレイスまたは公式の提供条件を確認する

Minisign で署名を検証する

ISO と対応する .minisig ファイルを同じディレクトリへ保存します。Rolling の公開ページでは各ビルドに署名ファイルへのリンクがあり、VyOS 公式の公開鍵を指定して検証できます。

次の例では、ISO_FILE を実際に取得したファイル名へ変更します。コマンドの成功表示だけでなく、Trusted comment に示されるファイル名も確認してください。

cd ~/Downloads
ISO_FILE='vyos-1.5-rolling-YYYYMMDDHHMM-generic-amd64.iso'
minisign -Vm "$ISO_FILE" -P 'RWSIhkR/dkM2DSaBRniv/bbbAf8hmDqdbOEmgXkf1RxRoxzodgKcDyGq'
shasum -a 256 "$ISO_FILE"

Minisign が見つからない場合は、利用している OS のパッケージ管理で導入します。署名ファイルがない、署名が一致しない、想定外のファイル名が表示される場合は、その ISO を起動せず、取得元とファイルの組み合わせを再確認します。

導入前に記録する

  • 取得した配布種別と正確なビルド番号
  • ISO または仮想マシンイメージの取得 URL
  • 署名検証の結果と SHA-256 ハッシュ
  • 対象機器または VM の CPU、メモリ、ディスク、NIC 構成
  • 現在の設定を読み込むか、新規設定で開始するか
  • 起動確認、管理接続、WAN / LAN 疎通、VPN、経路制御の試験項目
  • 問題が起きた場合に戻すイメージと設定バックアップ

VyOS は複数のシステムイメージを保持して切り替えられます。ただし、設定の移行や機能差分まで自動的に無害になるわけではありません。更新前に設定を保存し、コンソールへ接続できる状態で起動と切り戻しを試験します。

選択例

状況選択の目安先に確認すること
新機能を試したいラボRolling既知の問題、設定移行、再構築できること
次期 LTS へ備えたいStream または公開中の候補版現在の設定と主要通信の回帰試験
停止を抑えたい本番ルーターLTS保守条件、冗長化、更新窓、切り戻し
KVM / Proxmox へ多数展開する利用可能なら QCOW2cloud-init、MAC、hw-id、テンプレート固有値

まとめ

VyOS のイメージは、最新かどうかではなく、利用目的と変更許容度で選びます。検証には Rolling、次期版の評価には Stream や候補版、長期運用には LTS が基本的な判断軸です。

取得時は公式の配布ページを使い、ISO と署名ファイルの組み合わせを Minisign で検証します。導入前にはビルド番号、ハッシュ、試験項目、切り戻し先を記録し、実際の設定を使った起動と通信の確認を行います。

関連する記事
VyOS ISO イメージの入手方法 – Rolling / Stream / LTS の選び方

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

トップへ戻る