私は幼少期から宇宙が大好きです。その興味は、小学校のころに家にあった「ホワイトホール」という SF 的な本から始まりました。ホワイトホールは、理論上、存在が予言されていますが、現時点では発見されていません。一昔前は「クエーサー」がホワイトホールだとか、ブラックホールがあるからホワイトホールのあるだろうと、そういった経緯があります。なんにせよ、そこから宇宙への興味が湧き、30 代になった今でもその興味が尽きません。
一ヶ月くらい前になりますが、Newton 別冊の「次元とは何か」という本を Amazon で購入しましたので、自分なりに要約してみます。
我々が認識して活動しているのは 3 次元空間であり、立方体です。次元の定義とは、ある基準からその座標をもってそのものの位置を特定できることです。立方体では、縦・横・高さの座標があれば、自分の位置を特定できることができます。これが 3 次元空間の基本的な定義です。更に、我々の世界では時間も存在するので、4 次元時空となります。時間も空間と同じように、その時間のそのものの位置を特定する次元だと考えることができます。しかし、時間は空間ではなく、因果律の問題あるため、空間のように方向性の拡張ができないというのが、現在の人類の研究成果です。その為、空間次元と時間次元は密接に関連するが、認識としては別に思考する必要があるのです。空間をカウントするのは空間次元、時間をカウントするのは時間次元、空間と時間をカウントするのは時空のようにです。
しかし、現在は量子物理学の点からいうと 3 次元空間では、自然現象をうまく説明できないという問題にぶつかりました。そこで注目を浴びている理論が超弦理論というものです。旧来、素粒子は 0 次元の点として論理式の対象になっていましたが、それを紐として捉え、かつ次元を 10 次元に拡張することで、自然現象をうまく説明できるという結果を得ました。現在では超重力理論を組み込み、11 次元とすることで、より完成度の高い理論となっており、「究極の理論」に最も近い理論と呼ばれています。
私が、この本の「我々は 3 次元空間に存在しているが、それ以上の次元はどこにあるのか。それは 3 次元空間の存在である人間が認識できない小さな点に丸め込まれているということではないか」という部分が、とても興味深く感じました。これは、1 次元(線の世界)は我々から見ると、前後の方向しか無い様に見えます。しかし、その 1 次元を歩いている蟻からすれば、1 次元の線は線ではなく、その周囲を周回できる 2 次元空間(面)であるといえます。つまり、1 次元空間には 2 次元空間が、2 次元空間には 3 次元空間が、3 次元空間には 4 次元空間が小さく丸め込まれているということだと思います。
古代ギリシアの哲学者プラトンが、「私たちは影しか見ていない」という言葉を残しました。3 次元の影は 2 次元の面です。私達が認識している世界は 4 次元の影かもしれません。興味深いです。