Postfix を使用して MTA (Mail Transfer Agent) を構築します。
- この設定例は、MTA を内部用と外部用で分離した構成を想定しています。本稿は外部用 MTA の設定例となります。
- インターネットから参照する MX レコードは、外部用 MTA の FQDN となります。ダイナミック DNS サービスに設定しています。
インストール
postfix
をインストールします。
[root@centos-5 ~]# yum -y install postfix
/etc/postfix/main.cf
/etc/postfix/main.cf
をバックアップし、エディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# cp /etc/postfix/main.cf /etc/postfix/main.cf.orig
[root@centos-5 ~]# vim /etc/postfix/main.cf
/etc/postfix/main.cf
を編集します。
myhostname = ext-mta.si1230.com
mydomain = si1230.com
myorigin = $myhostname
inet_interfaces = all
relay_domains = si1230.com
myhostname = ext-mta.si1230.com
: Postfix が自身のホスト名として使用する名前を指定します。mydomain = si1230.com
: Postfix が所属するドメインを指定します。myorigin = $myhostname
: 送信されるメールの From アドレスに使用されるドメインを指定します。ここでは、$myhostname という変数が使用されており、myhostname
で指定されたホスト名が使用されます。inet_interfaces = all
: Postfix が受け付けるネットワークインターフェイスを指定します。relay_domains = si1230.com
: Postfix がリレーするドメインを指定します。つまり、このメールサーバーが他のサーバーにメールを転送する際に、どのドメインのメールを転送するかを指定します。ここではsi1230.com
がリレー対象のドメインとして指定されており、si1230.com
ドメイン宛のメールを受信すると、MX レコードに基づいて内部のメールサーバーに転送されます。
デフォルト MTA の変更
デフォルトの MTA として Sendmail が使用されているため、Postfix に変更します。
[root@centos-5 ~]# alternatives --config mta
サービス起動設定
postfix
サービスを起動し、システムの起動時に有効になるように設定します。
[root@centos-5 ~]# service postfix start && chkconfig postfix on
[root@centos-5 ~]# chkconfig postfix --list
CentOS 5 Postfix MTA 外部用メールサーバー構築