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VyOS OSPF / OSPFv3 設定 – IPv4 / IPv6 の動的ルーティングを分けて考える

VyOS で複数ネットワークや拠点間接続を扱う場合、static route だけでは経路管理がつらくなる場面があります。その場合、OSPF / OSPFv3 を使うことで、IPv4 と IPv6 の動的ルーティングを整理できます。

この記事では、VyOS 1.5 を前提に、OSPF と OSPFv3 を分けて考えながら、area、router-id、再配送、確認方法を整理します。

OSPF と OSPFv3 は分けて設定する

VyOS では、IPv4 の OSPF と IPv6 の OSPFv3 は別の設定として扱います。IPv4 の area 設定を入れても IPv6 の経路は広報されません。デュアルスタックでは、OSPF と OSPFv3 を対で設計する必要があります。

OSPF の基本設定

set protocols ospf parameters router-id '192.0.2.1'
set protocols ospf area 0 network '10.0.0.0/24'
set protocols ospf area 1 network '10.10.0.0/24'
set protocols ospf log-adjacency-changes detail

router-id は OSPF 内でルーターを識別する値です。実際の到達性とは別に、安定した識別子として管理します。

OSPFv3 の基本設定

set protocols ospfv3 parameters router-id '192.0.2.1'
set protocols ospfv3 interface eth1 area '1'
set protocols ospfv3 interface lo area '1'
set protocols ospfv3 interface tun1000 area '0'
set protocols ospfv3 log-adjacency-changes detail

OSPFv3 では、IPv6 の経路をインターフェイス単位で扱う形になります。どのインターフェイスをどの area に入れるかを、IPv4 OSPF とは別に確認します。

area はトポロジの意味で分ける

OSPF の area は、単に番号を付けるためのものではありません。バックボーン、拠点、トンネル、管理ネットワークなど、ネットワークの構造をどう分けるかを表します。

  • area 0: バックボーンや拠点間接続
  • area 1 以降: 拠点、セグメント、役割単位
  • トンネル経路を area 0 に置くか、拠点 area に置くかは設計判断

再配送は route-map で絞る

static route や connected route を OSPF に再配送する場合は、route-map で対象を絞る方が安全です。意図しない経路を広報すると、障害時に戻すのが難しくなります。

set protocols ospf redistribute static route-map 'ospf-from-static'
set protocols ospfv3 redistribute static route-map 'ospfv3-from-static'

再配送は便利ですが、経路を増幅する操作でもあります。どの経路を流すのかを prefix-list と route-map で説明できる状態にしておくことが重要です。

確認コマンド

show ip ospf neighbor
show ipv6 ospfv3 neighbor
show ip route ospf
show ipv6 route ospfv3
show ip ospf database
show ipv6 ospfv3 database

OSPF は設定を入れただけではなく、隣接関係が張れているか、経路が入っているか、データベースに期待した経路があるかを確認します。

まとめ

VyOS の OSPF / OSPFv3 は、IPv4 と IPv6 の動的ルーティングを別々に扱いながら、同じ設計思想で揃えることが重要です。area、router-id、再配送、確認コマンドを分けて整理すると、どこで経路が生まれ、どこへ広報されるのかを追いやすくなります。

特に拠点間トンネルや複数セグメントを扱う場合、OSPF は便利ですが、雑に再配送すると経路設計が見えなくなります。route-map と prefix-list を組み合わせ、広報する経路を明示するのが基本です。

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