「世界から猫が消えたなら」は、2012 年 10 月 25 日に発行された川村元気による心温まる小説です。郵便配達員と猫のキャベツが物語の中心となっており、ファンタジーと家族の絆が見事に融合されています。
郵便配達員の主人公は脳腫瘍を患っていて、医者から余命宣告を受けますが、そこへ自分と瓜二つの悪魔が現れ、「世界から何かを消すことで寿命が延びる」と告げます。主人公はその誘惑に負け、自分の寿命を延ばすために「何か」を消していきますが、最後に猫だけは消さない選択をし、自分の寿命を受け入れました。
猫好きであれば、どうしても手にとって読みたくなる作品ではないでしょうか。そして、消して改めて分かる他のこと、自分が消えることになって改めて分かること、を考えさせられる作品です。ちなみに悪魔は明るく軽い印象でした。
世界から猫が消えたなら