Ubuntu 26.04 で FRR を使うと、Linux サーバーを動的ルーティングに参加させられます。静的ルートだけでは管理しにくい環境や、複数ルータ、複数セグメント、仮想化基盤の経路制御で使う場面があります。
この記事では FRR の導入と最小構成、確認方法を扱います。BGP や OSPF の本格設計は別記事に分ける前提で、まず FRR を有効にして設定を確認する流れをまとめます。
FRR を使う場面
- 複数ルータ間で経路を交換する
- KVM や Kubernetes 基盤で内部経路を整理する
- 静的ルートの管理量を減らす
- 障害時に経路を切り替えたい
インストールする
sudo apt update
sudo apt install -y frr有効にする daemon を決める
FRR は必要なルーティングプロトコルの daemon だけを有効にします。たとえば OSPF を使うなら ospfd、BGP を使うなら bgpd を有効にします。
sudo sed -n '1,160p' /etc/frr/daemonsOSPF の最小例
次は OSPF を使う場合の最小イメージです。実際にはルータ ID、広告するネットワーク、接続先インターフェースを自分の環境に合わせます。
frr defaults traditional
hostname ubuntu-router
service integrated-vtysh-config
!
interface ens160
ip ospf area 0
!
router ospf
ospf router-id 192.0.2.10
network 192.0.2.0/24 area 0設定を確認して反映する
設定ファイルを変更したら、FRR の設定チェックをしてからサービスを再起動します。
sudo vtysh -C -f /etc/frr/frr.conf
sudo systemctl restart frr
sudo systemctl enable frr状態を確認する
systemctl status frr --no-pager
sudo vtysh -c "show running-config"
sudo vtysh -c "show ip route"
sudo vtysh -c "show ip ospf neighbor"nftables との関係
FRR で OSPF などを使う場合、firewall 側で必要なプロトコルを許可する必要があります。OSPF は TCP/UDP のポート番号ではなく IP protocol 89 を使うため、nftables 側でもその点を意識します。
まとめ
FRR は Ubuntu サーバーをルーティング基盤へ参加させるための強力な仕組みです。最初は必要な daemon だけを有効にし、設定チェック、サービス状態、経路、neighbor を確認するところから始めるのが安全です。
Ubuntu 26.04 FRR によるルーティングの基本


