この記事の位置づけ
Ubuntu 22.04 を再現可能にインストールするための補足記事です。手動インストールだけでなく、USB メディア、PXE、Autoinstall を使ったクリーンインストールの流れとあわせて確認します。
TFTP クライアントの位置づけ
TFTP クライアントは、ネットワーク上の TFTP サーバーに対してファイルを送受信するためのツールです。
軽量な通信プロトコルである TFTP(Trivial File Transfer Protocol)を使用し、ブートローダーやファームウェアの転送、構成ファイルの取得など、シンプルなデータ転送を行います。
通信仕様については「TFTP の仕組みとファイアウォール設計上の考慮点」も参考にして下さい。
主な用途
- ネットワーク機器のファームウェアや設定ファイルの転送
- PXE 環境での OS イメージの取得
- 組込み機器へのブートイメージ配布やログ転送
TFTP の特徴
- 軽量でシンプルなコマンド操作(
tftpコマンドまたは対話モード) - UDP ベースの単純な転送制御(ブロック単位の ACK 応答)
- 暗号化や認証なし(信頼ネットワーク内で使用)
- FTP や SCP に比べて非常に高速に初期通信を確立できる
利用時の注意点
- TFTP は暗号化や認証を提供しないため、インターネット経由での利用は非推奨です。
- ローカルネットワークや VPN 環境内で、安全に通信が確保されている状態でのみ使用してください。
- また、TFTP サーバーの設定により、アップロード(PUT)が許可されていない場合があります。
前提条件
- 基本設定が完了していること。
- Ubuntu 標準リポジトリを利用します。
インストールと削除
TFTP は認証や暗号化を持たないため、便利な転送手段として使うよりも、PXE ブートやネットワーク機器検証など、用途を限定して使う方が安全です。
インストールする
tftp パッケージをインストールします。
sudo apt update
sudo apt install tftpインストール後、コマンドが利用可能であることを確認します。
tftp実行すると、次のように対話モードに入ります。
tftp>quit または q を入力して終了します。
tftp> quit関連ファイル
tftp クライアントは設定ファイルを持たず、すべてコマンドラインで指定します。主なファイルは以下の通りです。
| 種別 | パス | 内容 |
|---|---|---|
| 実行ファイル | /usr/bin/tftp | TFTP クライアント本体。 |
アンインストールする
不要になった場合は、次のコマンドで削除します。
sudo apt remove --purge tftp
sudo apt autoremove動作確認
TFTP クライアントを使用して実際のファイル転送を検証します。TFTP のブロック転送動作を確認するため、一定サイズのバイナリファイルを用います。
テスト用ファイルを作成する
dd コマンドを用いて、乱数から 64KB のバイナリファイルを作成します。
dd if=/dev/urandom of=test.bin bs=1K count=64作成確認:
ls -lh test.bin出力例:
-rw-rw-r-- 1 myadmin myadmin 64K Oct 12 13:03 test.binTFTP クライアントを起動する
tftpプロンプトが表示されます。
tftp>サーバーへ接続する
接続先 TFTP サーバーを指定します。この時点で接続性は検証されません。
connect 10.2.0.1924.4. バイナリ転送モードの設定
TFTP はデフォルトで ASCII モードとなるため、必ずバイナリモードを指定します。
binaryこの設定を行わないと、バイナリファイルの内容が破損する可能性があります。
4.5. アップロードの確認
put test.bin4.6. ダウンロードの確認
ローカルのファイルを削除して再取得します。
rm test.binダウンロードします。
tftp
connect 10.2.0.192
binary
get test.binダウンロード確認:
ls -lh test.bin出力例:
-rw-rw-r-- 1 myadmin myadmin 64K Oct 12 13:03 test.bin次に読む記事
参考書籍
マスタリング TCP/IP 入門編 第6版
TCP/IP、IP、ICMP、UDP、ルーティングなど、ネットワークの基礎を体系的に確認したい場合の参考書籍です。価格や在庫はリンク先で確認してください。
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