BIG-IP Virtual Edition は、F5 BIG-IP を仮想環境で検証するための構成として扱いやすい一方、単に仮想マシンを起動しただけではロードバランサーとして完成しません。
ライセンス認証、管理インターフェース、VLAN、Self IP、Route、Virtual Server、Pool、SNAT、冗長構成など、F5 固有の考え方を順番に整理する必要があります。この記事は、そのための入口として置きます。
この記事は、BIG-IP Virtual Edition を検証環境で扱うための入口です。KVM へのデプロイ、ライセンス認証、基本設定、ネットワーク設定、冗長構成、iRule の考え方を順番に整理します。
- BIG-IP VE を検証環境へ入れる流れを把握する。
- ライセンス、管理 IP、Self IP、VLAN、Route、Virtual Server の位置付けを整理する。
- Active/Standby や iRule など、F5 らしい機能へ進む前提を作る。
BIG-IP VE を検証する時の全体像
BIG-IP VE を検証する場合、最初に見るべきなのは機能の多さではなく、どの順序で土台を作るかです。KVM へデプロイし、ライセンスを入れ、管理系の基本設定を済ませ、データプレーン側のネットワークを構成してから、LTM や冗長構成を試す流れになります。
BIG-IP VE の記事一覧
- BIG-IP Virtual Edition を KVM 環境へデプロイする – KVM 環境へ BIG-IP VE を配置する入口です。
- BIG-IP Virtual Edition のライセンス認証 – F5 VE を検証環境で有効化する – Registration Key を使って検証用ライセンスを有効化します。
- BIG-IP Virtual Edition 基本設定 – 初期ログイン後の基本設定を整理します。
- BIG-IP Virtual Edition ネットワーク設定 – VLAN、Self IP、Route などのネットワーク側の設定を扱います。
- BIG-IP Virtual Edition 冗長構成 Active/Standby – Active/Standby の冗長構成を整理します。
- F5 BIG-IP iRule のメリットと使用基準 – iRule を使う場面と使いすぎない判断を整理します。
F5 は単なるロードバランサーではない
BIG-IP をロードバランサーとしてだけ見ると、Virtual Server と Pool を作れば終わりのように見えます。しかし実際には、VLAN、Self IP、Route、SNAT、Profiles、Persistence、Monitor、iRule、冗長構成などが絡みます。
特に検証環境では、どこまでを F5 側で処理し、どこから先をサーバー、DNS、ファイアウォール、ルーティング側で処理するのかを意識しておく必要があります。F5 は通信の入口に置く装置なので、設定の小さな違いが経路や戻り通信に影響します。
検証環境で最初に決めること
- 管理用ネットワークとデータ用ネットワークを分けるか。
- BIG-IP VE のインターフェースを何本使うか。
- Virtual Server をどのセグメントに置くか。
- Pool Member への戻り通信をどう設計するか。
- SNAT を使うか、サーバー側のデフォルトゲートウェイを BIG-IP に向けるか。
- Active/Standby 構成を検証するか。
このあたりを曖昧にしたまま設定を進めると、通信は通っているように見えても、戻り経路、ヘルスチェック、SSL 終端、冗長化の段階で詰まりやすくなります。
検証の順序を崩さない
BIG-IP VE は多機能ですが、いきなり iRule や高度なプロファイルから入るより、まずは基本的な LTM 構成を正しく作る方が良いです。管理 IP、ライセンス、VLAN、Self IP、Route、Virtual Server、Pool、Monitor の流れが分かれば、F5 の見通しはかなり良くなります。
その上で、SSL 終端、Persistence、SNAT、iRule、Active/Standby を積み上げると、どの設定が何のためにあるのかを分けて理解できます。
まとめ
BIG-IP Virtual Edition は、F5 BIG-IP の考え方を検証環境で学ぶには良い入口です。ただし、仮想マシンを起動しただけではなく、ライセンス、基本設定、ネットワーク設定、LTM 構成、冗長構成まで順序立てて確認する必要があります。
このページでは、BIG-IP VE 関連の記事を入口としてまとめます。個別の設定はそれぞれの記事で扱い、このページでは全体の流れと、どこから読むべきかを整理します。

