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Overview
ボンディング、VLAN、ブリッジを使用した高可用性ネットワークを設定します。この設定は、KVM (Kernel-based Virtual Machine) ホストでの使用を想定しており、KVM ゲストに作成したブリッジインターフェイスを割り当てます。
/etc/sysconfig/network
/etc/sysconfig/network
をバックアップし、エディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# cp /etc/sysconfig/network /etc/sysconfig/network.orig
[root@centos-5 ~]# vim /etc/sysconfig/network
/etc/sysconfig/network
を編集します。
NETWORKING=yes
NETWORKING_IPV6=no
HOSTNAME=centos-5
GATEWAY=10.0.0.1
VLAN=yes
VLAN_NAME_TYPE=DEV_PLUS_VID
NETWORKING=yes
: ネットワーク機能を制御する設定です。yes
に設定することで、ネットワーク機能が有効化されます。NETWORKING_IPV6=no
: IPv6 のサポートを制御する設定です。no
に設定することで、IPv6 のサポートが無効化されます。HOSTNAME=centos-5
: ホスト名を設定します。GATEWAY=10.0.0.1
: デフォルトゲートウェイの IP アドレスを設定します。VLAN=yes
: VLAN のサポートを制御する設定です。yes
に設定することで、VLAN のサポートが有効化されます。VLAN_NAME_TYPE=DEV_PLUS_VID
: VLAN インターフェイスの名前を指定する方法を設定します。詳細はこちらを参照して下さい。
/etc/modprobe.conf
/etc/modprobe.conf
をバックアップし、エディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# cp /etc/modprobe.conf /etc/modprobe.conf.orig
[root@centos-5 ~]# vim /etc/modprobe.conf
/etc/modprobe.conf
を編集します。ボンディングモジュールを有効化しています。
alias bond0 bonding
イーサネットインターフェイス設定
bonding インターフェイスのスレーブインターフェイスとなるイーサネットインターフェイスを設定します。今回、スレーブインターフェイスに eth0, eth1 の 2 つのイーサネットインターフェイスを使用します。
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
をバックアップし、エディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# cp /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0 /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0.orig
[root@centos-5 ~]# vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
を編集します。
DEVICE=eth0
BOOTPROTO=none
HWADDR=xx:xx:xx:xx:xx:xx
ONBOOT=yes
MASTER=bond0
SLAVE=yes
DEVICE=eth0
: この設定が適用されるインターフェイスの名前を指定します。eth0
に設定されているため、この設定はeth0
に適用されます。BOOTPROTO=none
: ブート時に使用されるプロトコルを自動的に設定するかどうかを指定します。none
に設定されているため、プロトコルの自動設定は行われません。HWADDR=xx:xx:xx:xx:xx:xx
: インターフェイスの MAC アドレスを指定します。xx:xx:xx:xx:xx:xx
の部分に実際の MAC アドレスが設定されています。ONBOOT=yes
: システム起動時にこのインターフェイスを自動的に起動するかどうかを指定します。yes
に設定されているため、システム起動時に eth0 が自動的に起動します。MASTER=bond0
: このインターフェイスが属するボンディングインターフェイスを指定します。bond0 に設定されているため、eth0 インターフェイスは bond0 のスレーブインターフェイスとして動作します。SLAVE=yes
: このインターフェイスがボンディングのスレーブインターフェイスであることを指定します。yes
に設定されているため、eth0 インターフェイスはボンディングのスレーブインターフェイスとして動作します。
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
をバックアップし、エディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# cp /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1 /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1.orig
[root@centos-5 ~]# vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
を編集します。
DEVICE=eth1
BOOTPROTO=none
HWADDR=xx:xx:xx:xx:xx:xx
ONBOOT=yes
MASTER=bond0
SLAVE=yes
ifcfg-eth0
の説明と同じです。
ボンディングインターフェイス設定
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0
をエディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0
を編集します。
DEVICE=bond0
BOOTPROTO=none
ONBOOT=yes
BONDING_OPTS="mode=0 miimon=100 updelay=500"
BONDING_OPTS="..."
: ボンディングオプションを指定する設定です。mode=0
: ボンディングモードを指定します。ここでは mode0 (Round-Robin) が設定されています。mode0 では、トラフィックが複数のスレーブインターフェイス間で均等に分散されます。ボンディングモードの詳細はこちらを参照して下さい。miimon=100
: ミリ秒単位でリンク検出の間隔を指定します。この設定では、100 ミリ秒ごとにリンクの状態を確認します。updelay=500
: ミリ秒単位でボンディングインターフェイスのアップディレイを指定します。この設定では、500 ミリ秒のディレイを設定しています。
VLAN インターフェイス設定
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0.1000
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0.1000
をエディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0.1000
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0.1000
を編集します。
DEVICE=bond0.1000
BOOTPROTO=none
ONBOOT=yes
BRIDGE=br1000
DEVICE=bond0.1000
: この設定が適用されるインターフェイスの名前を指定します。bond0.1000
に設定されているため、この設定はbond0.1000
インターフェイスに適用されます。このインターフェイス名は、/etc/sysconfig/network
のVLAN_NAME_TYPE
に基づいており、1000
は VID (VLAN ID) を示します。BRIDGE=br1000
: このインターフェイスが属するブリッジインターフェイスの名前を指定します。br1000
に設定されているため、bond0.1000
インターフェイスはbr1000
ブリッジインターフェイスに属することになります。
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0.1001
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0.1001
をエディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0.1001
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0.1001
を編集します。
DEVICE=bond0.1001
BOOTPROTO=none
ONBOOT=yes
BRIDGE=br1001
ifcfg-bond0.1001
の説明と同じです。
ブリッジインターフェイス設定
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br1000
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br1000
をエディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br1000
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br1000 を編集します。
DEVICE=br1000
BOOTPROTO=none
ONBOOT=yes
TYPE=Bridge
TYPE=Bridge
: インターフェイスのタイプを指定します。Bridge
に設定されているため、br1000
インターフェイスはブリッジインターフェイスとして動作します。
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br1001
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br1001
をエディターで開きます。
[root@centos-5 ~]# vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br1001
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0.1001
を編集します。
DEVICE=br1001
BOOTPROTO=none
ONBOOT=yes
BRIDGE=br1001
ifcfg-br1000
の説明と同じです。
設定の有効化
network
サービスを再起動し、設定を有効化します。
[root@centos-5 ~]# service network restart