自宅サーバーを運営する上で、賃貸住宅におけるインターネット接続の特性が制約となることがあります。例えば、私の場合、自宅のグローバル IP アドレスを利用することができません。なぜなら、私が入居している賃貸住宅のインターネット回線は複数の住戸で共有され、個別のグローバル IP アドレスが割り当てられていないからです。代わりに、NAPT (Network Address Port Translation) を介して、賃貸住宅全体で単一のグローバル IP アドレスを共有しています。
このような状況では、通常の方法では自宅サーバーを直接インターネットに公開することはできませんが、VPN (Virtual Private Network) を利用することで、自宅サーバーをインターネットに公開することが可能です。この VPN はクラウド(例えば AWS に VPN サーバーを構築する等)でも良いですが、私の場合は、コストを節約するため、自宅と友人宅を VPN で接続し、友人宅のグローバル IP を活用することで、自宅サーバーをインターネットに公開しています。
当たり前ですが、この構成はインターネットからのアクセス方向で必ず、友人宅を経由するため、友人宅でルーターの電源を切ればサーバーは公開できなくなります。このため、本来であればクラウドを利用した方が良いです。この構成はあくまで個人がコストを節約するための一例です。
賃貸住宅でのインターネット接続の制約はあるものの、VPN を利用することで自宅サーバーを効果的に運用することができます。VPN を活用したこの方法は、安全性を保ちながら柔軟性を確保するうえで有効な手段です。
VPN を使用した自宅サーバーの公開