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OSPF でプロセスを分ける効果

最近の私のネットワーク関連の仕事では、F5 の BIG-IP を主に取り扱っており、Cisco 製品の活用機会は少ない傾向にあります。そのため、以前ほど OSPF などのダイナミックルーティングに関連した設計レビューに携わる機会が減っています。ところが、最近になって他の人の Cisco 関連の設計レビューを行う機会があり、その設計において OSPF のプロセスを分割していたことから、「OSPF でプロセスを分ける意味とは何だっけ?」と昔の記憶を振り返ることになりました。

まず、OSPF には BGP や EIGRP のような AS (Autonomous System) の概念が存在しません。AS 番号はルーティング情報を保持するネットワーク内で同一である必要があり、異なる AS 間では再配送が必要です。一方で、OSPF では AS の概念はなく、プロセス単位でのみ区別が可能です。OSPF にはエリアの概念が存在し、エリアの情報に基づいた経路制御も可能ですが、AS に比べ制約があるため、ここでは詳細を省略します。

その上で、OSPF プロセスを分割する意味は何でしょうか?それは、経路制御を効果的に行うためであり、プロセス間の再配送時にルーティングフィルターを適用できるからです。OSPF は経路制御が他のプロトコルに比べて柔軟性に欠けるため、このような形態が採用されるのです。

また、プロセス ID は OSPF ネイバー間で合わせる必要はなく、あくまでひとつのルーターの中でのみ適用されるものですが、管理上、一貫性を持たせるために合わせるケースが多いです。

このように、OSPF プロセスの分割は、より効率的で柔軟なルーティング管理を可能にしています。

OSPF でプロセスを分ける効果

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